スタメンとは?HR×SaaSの成長企業
株式会社スタメンは2016年創業、名古屋発のHR Techスタートアップで、2020年に東証グロース市場に上場。現在も「人と組織の力で勝つ」をテーマに成長を続けています。社員の平均年齢は30歳と若く、実力次第で20代でマネージャーや役員に抜擢される風土があります。
中核プロダクトは、従業員エンゲージメント向上のクラウドサービス「TUNAG(ツナグ)」。企業内コミュニケーション活性化、業務改善、風土改革までを一貫して支援するSaaSで、約1,000社に導入されています。TUNAGを主軸に、オンラインコミュニティ「FANTS」やカルチャーマッチ転職支援「STAGE」など複数サービスを展開。特に「ノンデスクワーカー」(現場職)への導入が多く、社会的ニーズの高い市場で存在感を増しています。
スタメンの主要プロダクト一覧(面接で押さえるべき要点)
商材 | 概要・提供価値 | 主なターゲット | 料金モデル | 面接で語れるキーワード |
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TUNAG(ツナグ) | 従業員エンゲージメント向上のための 組織改善クラウド。離職率低下・定着率向上・情報共有活性化・業務DXまでワンストップで支援。組織診断→改善策設計→施策実行→効果検証のPDCAを回せる点が強み。 | 100〜5,000名規模の民間企業(特に工場・小売・医療福祉など“ノンデスクワーカー”比率が高い業界) | 月額サブスク+導入・活用コンサル (年間契約が基本) | ストック収益92%超、1000社導入、組織課題を「習慣」から変える独自メソッド |
FANTS(ファンツ) | オンラインコミュニティ/サロン運営の オールインワンプラットフォーム。集客・決済・顧客管理・コンテンツ配信を一気通貫で提供。開設から運営代行までサポート付き。 | タレント・クリエイター・教育事業者・企業のファンコミュニティ | 月額課金/売上レベニューシェア | 「つながり」を収益化、プラットフォーム型でLTVを最大化 |
STAGE(ステージ) | カルチャーフィット特化の転職エージェント。求職者と企業双方の価値観を診断し、ミスマッチを減らす紹介モデル。国家資格キャリアアドバイザーが長期フォローを実施。 | 20〜40代のキャリア志向ビジネスパーソン/カルチャー重視の企業 | 成功報酬型(企業側) | 「カルチャーマッチ」×人材紹介、リテンションフォローが強み |
Watchy(ウォッチー) | 中小企業向け クラウドIT資産管理・内部情報漏えい対策ツール。社用PCログ監査・ライセンス管理を “簡単・シンプル・リーズナブル” に実現し、情シス不在企業でも扱いやすい。 | 従業員50〜500名規模・情シス専任者不在の法人 | 月額サブスク(デバイス数課金) | IT統制+セキュリティKPI可視化、バックオフィスDX支援 |
面接対策:話し方のコツ
- 「サービス相関図」を描く
- TUNAG=コア事業(BtoB組織改善)
- FANTS=コミュニティ市場(BtoC/BtoB2C)
- Watchy=セキュリティ領域(BtoB IT管理)
- STAGE=人材紹介(BtoB2C)
→ 「人と組織のエンゲージメント」を多角的に支援するポートフォリオとして説明すると一貫性が伝わる。
- 収益構造とクロスセル戦略を押さえる
- サブスク比率が高いTUNAG・Watchyで安定売上を確保。
- FANTSやSTAGEで「組織外のコミュニティ」や「採用・定着」までバリューチェーンを拡張。
- 4商材を通じた LTV最大化 が今後の成長ドライバー。
- 自分の職種×商材の接点を語る
- ISなら「TUNAGのカスタマイズ性をヒアリングフェーズでどう引き出すか」
- FSなら「ノンデスク業界の課題をTUNAG+Watchyで包括提案」
- CSなら「FANTSコミュニティでユーザー同士のベストプラクティス共有を設計」
自分の経験を絡め具体的に示すと説得力が増します。
- 市場ポテンシャルを数字で補強
- ノンデスク人口=国内労働者の約6割 → TUNAG拡大余地大
- 国内オンラインコミュニティ市場は年率15%成長(総務省データ等) → FANTSの追い風
- 中小企業の情シス不在率は約55% → Watchyのニッチ需要
面接で「なぜスタメンか」を定量的に語れると評価が上がります。
ポイント整理
- TUNAG・FANTS・STAGE・Watchy の4本柱
- すべて「人と組織のつながり」を軸にしたサブスクリプション or 成功報酬モデル
- 収益の柱:TUNAG(ストック92%)、成長エンジン:FANTS/Watchy、新規顧客導線:STAGE
- 面接では 「事業関連性×自分の強み」 を絡め、具体事例と数字を交えて語る
これだけ押さえておけば、商材に関する質問は自信を持ってクリアできます。
業績の実績とトレンド
売上・利益の成長が顕著
- 直近2年間で売上は2期連続の増収で、平均増収率は約44%と高水準minkabu.jp。
- 1Q(2025年1〜3月)は売上が前年同月比+41%、営業利益+70%、経常利益+81%と大きく伸長し、最終黒字を回復しましたminkabu.jpnote.com。
株価進捗と通期見通しのバランス
- 通期売上見通しは約35億円(前年比+30%)と引き続き成長予想ですが、営業利益は1億円と**前期比では減益予想(–55%)**ですminkabu.jpfinance.yahoo.co.jp。
- 第1四半期の進捗率は売上23%・経常利益49%と、利益面での順調な滑り出しが見られますkabuyoho.jp。
成長を牽引するプロダクト
TUNAG(ツナグ)
- 利用企業数は1,116社(前年同期+297社)、平均MRR(毎月経常収益)は約19.7万円と堅調な成長を継続note.comfinance-frontend-pc-dist.west.edge.storage-yahoo.jp。
- ストック収入比率は92%超で、収益の安定性が非常に高い構造ですnote.com。
FANTS(ファンツ)
- コミュニティ運営件数は288件(前年+152件)に増加。平均MRR約4.9万円だが、ストック比率も回復傾向にありますnote.comfinance-frontend-pc-dist.west.edge.storage-yahoo.jp。
将来性と財務の健全性
財務基盤は安定
- 自己資本比率は60%前後で、借入による支援も適切に実施されており、現預金も十分に確保minkabu.jpnote.com。
- 営業キャッシュフローは改善傾向。直近は3.9億円と前年から倍増し、本業による稼ぐ力が強化されていますminkabu.jp。
中長期の成長ドライバー
- HR×SaaS市場は人材流動化や働き方改革により今後も成長が期待されます。特にエンゲージメントやノンデスクワーカー向けサービスに強みを持つスタメンは、市場環境との親和性が高いですnote.cominvestors-magazine.com。
- FANTSや新規事業(STAGE)など複数事業でポートフォリオ構築中。短期的には開発・広告投資が収益を圧迫する可能性がある一方、中長期では新たな成長に繋がる布石と見る向きもありますnote.comnote.com。
リスクと留意点
- 短期利益の鈍化
→ 通期営業利益予想が大幅減益(–55%)となっており、開発・広告投資の大きさを示していますminkabu.jpfinance.yahoo.co.jp。 - STAGE事業の収益化遅れ
→ 人材紹介サービスは低収益で、改善に取り組んでいる最中ですnote.comfinance.yahoo.co.jp。 - 市場競争の激化
→ HR Tech分野は競合他社が増えており、差別化と営業力強化が引き続き重要課題ですinvestors-magazine.com。
🔮 総括:将来性と業績展望
- 業績は非常に好調:売上・利益ともに2期増加、1Q単体でも大幅成長 → SaaS企業として安定的かつ高成長のフェーズにあります。
- 財務面は健全:キャッシュフロー良好、資本効率も安定。利益再投資方針にも耐えうる体力あり。
- 中長期成長も魅力的:高ストック収入+市場拡大が期待される領域+複数プロダクト展開 → 成長の土台がしっかり。
- ただし短期的に利益が出にくい時期もある:投資フェーズでは収益圧迫が見られるため、利益志向だけの視点では物足りなさを感じることも。
✅ 業績について結論
スタメンは「今と将来」の両面で魅力ある企業です。短期的には利益が薄くなる局面もあるものの、本業のストック収益やキャッシュフローの強さ、新規事業への投資姿勢から、中長期的には非常に有望といえます。
スタメンへの転職を考えているなら、こうした業績の好調さと成長ドライバーは自分のキャリアの追い風となるはずです。
スタメンの企業文化と採用姿勢
企業理念は「一人でも多くの人に、感動を届け、幸せを広める。」。これを体現するため、以下の4つの行動指針を掲げています:
- 自ら船の漕ぎ手となる(主体性)
- コトに向かう(本質思考)
- 自己変容し続ける(成長志向)
- ワンチームである(チームワーク)
称賛文化が根付いており、数値だけでなく行動そのものも評価対象に。挑戦を推奨する空気の中で、「自分の軸を持ち、変化を受け入れて成長できる人」が評価されやすい傾向です。
採用においてはスキルよりも「価値観のフィット感」を重視。公式に「安定志向の人・指示待ちタイプは合わない」と示されており、スタメンの文化や理念にどれだけ共感できるかが最大の評価ポイントとなります。
選考フローと準備のポイント
選考は以下のプロセスが中心です:
- 書類選考 → オンライン面接1~3回(対面選択可)
- 最終面接は代表・大西氏との対話
- 条件提示や評価制度の説明を含むオファー面談
面接では「キャリアビジョン」「これまでの経験」「スタメンとの親和性」などが問われます。特に、「なぜHR×SaaSに挑戦したいのか」「どんな組織を目指したいか」といった価値観に基づく質問が多く、自分の想いと言語化力が求められます。
また、カジュアル面談・オフィス見学も随時受け付けており、相互理解を重視する姿勢が選考全体に表れています。
職種別:求められる資質と選考のポイント
インサイドセールス(IS)
- リード創出から商談設計までを担う司令塔ポジション。
- イベント企画やコンテンツ運用も担当し、マーケティング要素も強い。
- 顧客課題を深く掘り下げ、TUNAGの提案に繋げる柔軟な思考力が重要。
- 選考では、課題発見力や数値目標へのコミット姿勢が見られます。
フィールドセールス(FS)
- 顧客の組織課題に寄り添い、導入まで伴走する提案営業職。
- 「100社100通り」の課題に対応するため、提案カスタマイズ力が求められる。
- 経営層との商談が多く、業界知見やビジネス課題の理解がカギ。
- 面接では、過去の営業エピソードや巻き込み力の高さが評価対象に。
カスタマーサクセス(CS)
- 顧客と共に組織改善のPDCAを回し、TUNAG活用を定着させる役割。
- 単なるツール運用支援でなく、「成果創出」にまで踏み込む点が特徴。
- 複数クライアントの支援とコミュニティ運営を同時にこなすため、PM力と柔軟性が必須。
- 面接では、顧客の“真の課題”に踏み込んだ支援経験があるかが問われます。
スタメンに転職する上での注意点
スタメンはやりがいのある企業である一方、以下の点は注意が必要です:
- 変化が早く制度も未整備な部分がある:自ら動けないと苦労する可能性。
- 称賛・フィードバック文化が強め:自律性がないとストレスに感じることも。
- 裁量が大きい=自己管理力が求められる:自由な反面、成果責任も重い。
- カルチャーフィット重視の採用:理念への共感がないと活躍は難しい。
まとめ:スタメンでキャリアを切り拓くために
スタメンは、SaaS×HRという社会的ニーズの高い領域で着実に成長を遂げる注目企業。ビジネスパーソンとして自己成長したい人や、若手でもチャレンジできる環境を求める人には絶好のチャンスがあります。
ただし「整った環境で指示通りに働きたい」人には向かないため、理念・バリューへの共感と、能動的に動けるマインドが不可欠です。価値観の一致とキャリアのビジョンが明確であれば、スタメンでの挑戦はきっと実りあるものになるでしょう。
参考URL(出典)
- スタメン 会社概要・IR情報
https://stmn.co.jp/
https://recruit.stmn.co.jp/
※企業概要、事業内容、採用情報、バリュー・ミッションなど- スタメン 公式note(社員インタビュー・カルチャー紹介)
https://note.com/stmn_hr
※現場社員の声・働き方・称賛文化・CS事例・営業組織の特徴など- IR決算資料(2025年2月期 第1四半期)
https://finance.stockweather.co.jp/contents/dispPDF.aspx?disclosure=20250515554790
※導入社数、プロダクト別売上、ストック収益比率など- 有価証券報告書・マネジメントインタビュー
https://minkabu.jp/stock/4019/settlement
※財務体質、成長率、将来の注力事業など- 採用ピッチ資料(事業説明・選考フローの詳細)
https://speakerdeck.com/stmnhr/stmn2024
※応募前の理解を深めるための選考情報・候補者向け資料
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