業界別:伸びるSaaSランキング(HR/法務/経理/医療/建設/セールステック)【転職判断までできる業界研究】
SaaS転職を考え始めたとき、最初につまずくのがここです。
「結局、どの業界のSaaSが伸びるの?」
「プロダクトが多すぎて違いが分からない」
「将来性はあるけど、自分が活躍できるかは別だよね」
この記事は、20〜30代の営業職が 業界理解 × プロダクト理解 × 将来性 をつなげて、転職判断までできるように作っています。
強みだけでなく、課題やリスクも正直に書きます。
未確認は「わからない」と明言します。
推測は「推測ですが」と書き分けます。
まず結論:伸びるSaaS領域ランキング(業界別)
ここでいう「伸びる」は、次の5つを総合評価します。
市場の追い風だけでは評価しません。
- 追い風:制度対応、人手不足、DX圧力などが強いか
- SaaS化余地:紙・Excel・オンプレが残っているか
- ストックの強さ:解約されにくい構造か(乗り換えコスト)
- 競争環境:差別化しやすいか(機能・運用・商流)
- 営業の再現性:勝ち筋が作りやすいか(誰に何をどう売るか)
業界別「伸びる」ランキング(転職目線込み)
| 順位 | 業界 | なぜ伸びる?(一言) | 営業としての旨み | つまずきやすいリスク |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 経理(経費精算・請求・会計) | 制度対応×全社利用で導入が進む | 導入後の定着・横展開が武器になる | スイート化で価格競争になりやすい |
| 2 | HR(労務・タレマネ・採用) | 採用難×離職課題で投資が続く | 経営課題に近く提案力が磨ける | 競合が多く、差別化が難しい |
| 3 | セールステック(SalesTech) | 生産性改善ニーズが直撃 | 数字で語れる営業に育ちやすい | “使われない”と解約される |
| 4 | 建設(施工管理・現場DX) | 人手不足×現場の非効率が深い | ドメイン武器が強くなる | 定着支援が重く、案件が長い |
| 5 | 法務(LegalTech) | ガバナンス強化で需要が増える | 合意形成型の大人の営業が鍛えられる | 検討が長く、意思決定が複雑 |
| 6 | 医療(医療SaaS) | 現場課題は深いが導入難度も高い | 参入障壁の高い武器がつく | 規制・運用・移行の難易度が高い |
「医療が最下位なのは意外」かもしれません。
市場の重要性は高いです。
ただし転職者が最初に戦いやすいかは別です。
医療は、導入・移行・運用が重くなりやすいです。
その分、刺さる人には強烈に刺さります。
参考URL(この章で使える根拠)
- SaaS市場のトレンド把握(One Capitalレポート):https://onecapital.jp/perspectives/japan-saas-insights-2025
- 国内パブリッククラウド市場予測(IDC):https://my.idc.com/getdoc.jsp?containerId=JPJ52152425 One Capital, Inc+1
SaaS市場全体は伸びているのか?(結論:追い風は続く)
「SaaS業界 将来性」で調べる人は、まずここが知りたいはずです。
結論から言うと、追い風は続いています。
ただし、伸び方は業界で差が出ます。
なぜSaaSが強いのか(営業が押さえるべき構造)
SaaSの強みは、ざっくり3つです。
- ストック収益:毎月課金される(MRR)
- 継続で伸びる:アップセルでARRが増える
- プロダクト改善が効く:使われるほど強くなる
ここで重要なのが ARR / MRR / 解約率 です。
営業でも、面接で聞かれます。
- ARR:年間の継続売上の規模
- MRR:月の継続売上
- 解約率:顧客が離れる割合
これらは「成長性」と「安定性」を見る定番です。
日本のクラウド市場が伸びている=SaaSの土台が強い
SaaSはクラウドの上に乗ります。
クラウド市場が伸びるほど、SaaSの採用が進みます。
One Capitalのレポートでは、IDC Japanのデータとして、
国内パブリッククラウド市場が拡大見込みとされています。 One Capital, Inc
IDC側も2025年〜2029年の市場予測を公表しています。 マイIDC
※市場規模の数値は、参照元の版で変わる可能性があります。
最新値はIDCの最新資料で確認してください。
参考URL(この章で使える根拠)
- Japan SaaS Insights 2025(市場の追い風):https://onecapital.jp/perspectives/japan-saas-insights-2025
- 国内パブリッククラウドサービス市場予測(IDCレポートページ):https://my.idc.com/getdoc.jsp?containerId=JPJ52152425
- 国内パブリッククラウド市場予測の発表(IDCプレス):https://my.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prJPJ53205625 One Capital, Inc+1
経理領域:経費精算・会計SaaSはなぜ強いのか
「経費精算 SaaS 比較」や「会計 SaaS 将来性」で探す人向けです。
経理SaaSは、SaaSの中でも強い条件が揃っています。
経理SaaSが伸びやすい理由
- 制度対応がある(電子化・証憑管理など)
- 利用者が多い(全社利用になりやすい)
- 定着すると解約されにくい(業務が回るようになる)
特に「経費精算」は現場全員が触ります。
ここが使いやすいと、社内で一気に広がります。
代表企業とプロダクト例(具体名)
- freee:freee会計 / freee人事労務(経理+周辺へ拡張)
- マネーフォワード:マネーフォワード クラウド(会計・請求・経費など)
- ラクス:楽楽精算 / 楽楽明細(経費・請求系の強者)
- SAP Concur:Concur Expense(大企業向けで強い)
freeeは、ARRやユーザー数を決算資料で開示しています。
例えば、2025年6月期の決算短信では、プラットフォーム事業ARRや売上などが記載されています。 Yahoo!ファイナンス
ラクスもARR推移やストック比率、解約率などを決算資料で提示しています。 Yahoo!ファイナンス+1
プロダクト理解の地図(経理SaaSのカテゴリ)
| カテゴリ | 何を解決? | 主な購入部門 | 営業で刺さる訴求 |
|---|---|---|---|
| 経費精算 | 申請・承認・精算の効率化 | 経理+各部門 | “現場が使えるUI” |
| 請求/債務 | 請求書・支払の電子化 | 経理 | “締め作業を短縮” |
| 会計 | 仕訳・決算・経営可視化 | 経理+経営 | “データで経営判断” |
| コーポレートカード連携 | 立替の削減 | 経理+総務 | “立替ゼロ” |
課題・リスク(正直に)
- スイート化が進む
単機能が、統合スイートに飲まれる可能性があります。 - 価格競争が起きやすい
機能が似ると、価格で殴り合いになりがちです。 - 導入後の定着が重要
定着支援が弱いと、解約につながります。
転職目線:経理SaaS営業で身につく武器
- 現場運用の設計力(導入→定着)
- 経営指標の会話(コスト・生産性)
- 横展開(会計→請求→経費)の拡張提案
「営業職としての再現性」が作りやすい領域です。
一方で、競争は激しいです。
“勝ち筋の型”を持てるかが分かれ目です。
参考URL(この章で使える根拠)
- freee 2025年6月期 決算短信(売上・ARR等):https://finance-frontend-pc-dist.west.edge.storage-yahoo.jp/disclosure/20250813/20250813540619.pdf Yahoo!ファイナンス
- マネーフォワード 2025年11月期 第3四半期決算短信:https://finance-frontend-pc-dist.west.edge.storage-yahoo.jp/disclosure/20251015/20251015573937.pdf Yahoo!ファイナンス
- ラクス 2026年3月期 第2四半期 決算説明資料(ARR/ストック比率等):https://finance-frontend-pc-dist.west.edge.storage-yahoo.jp/disclosure/20251114/20251114503093.pdf Yahoo!ファイナンス
HR領域:人事SaaSが伸びる理由(労務・タレマネ・採用)
HRは「HR SaaS 将来性」で検索されやすい領域です。
結論として、伸びます。
ただし、競合が多く差別化が難しいです。
なぜHR SaaSが伸びるのか
- 採用難で、人材の可視化が必要
- 離職が増え、定着の打ち手が必要
- 評価・配置が属人化しやすい
- 労務は制度・法対応の要求がある
この「経営課題への近さ」が、HRの強みです。
営業としては、単なる機能説明では勝てません。
経営課題の翻訳が必要です。
代表企業とプロダクト例(具体名)
- SmartHR:SmartHR(労務・手続き)
- カオナビ:カオナビ(タレントマネジメント)
- HRBrain:HRBrain(タレマネ)
- jinjer:ジンジャー(人事労務・勤怠など)
- Works Human Intelligence:COMPANY(大企業向け)
カオナビは上場企業で、決算説明資料で業績言及があります。 Yahoo!ファイナンス+1
HRのカテゴリ地図(どれが伸びる?)
| カテゴリ | 何を解決? | 主な購入部門 | 営業の勝ち筋 |
|---|---|---|---|
| 労務 | 入社/退社/社保/年末調整 | 人事労務 | “手続きの削減” |
| タレマネ | 評価/目標/配置/育成 | 人事+経営 | “人材の活用” |
| 採用 | 応募〜選考管理 | 採用担当 | “採用の歩留まり改善” |
| 人材データ基盤 | 人材情報の統合 | 人事+情シス | “分断データの統合” |
課題・リスク(ここを見落とすと危険)
- 競合が多い
類似機能が増え、比較で埋もれやすいです。 - “導入しただけ”で終わりやすい
定着・運用設計が弱いと価値が出ません。 - 人事の優先順位が変わりやすい
採用が落ち着くと、投資テーマが変わります。
どのカテゴリを売るかで影響が出ます。
転職目線:HR SaaS営業に向く人
- 経営・組織の課題に興味がある
- 現場の声を拾い、運用に落とし込める
- 競合比較で“運用差”を語れる
逆に、短期でガンガン刈り取るだけが好きだと、
合わない場合があります。
参考URL(この章で使える根拠)
- カオナビ 決算説明資料(売上・投資状況など):https://finance-frontend-pc-dist.west.edge.storage-yahoo.jp/disclosure/20250213/20250213572084.pdf Yahoo!ファイナンス
- カオナビに関する決算解説(ログミー※二次情報。一次は上記資料で確認):https://finance.logmi.jp/articles/381146 ログミーファイナンス
セールステック領域:SalesTechはどこが伸びる?
「セールステック とは」「SalesTech SaaS 競合」で迷う人が多いです。
先に言うと、SalesTechは伸びます。
ただし “使われるかどうか”が命 です。
セールステックのカテゴリ整理(迷子を防ぐ)
- SFA/CRM:案件・顧客情報の管理
- MA:リード育成、メール、スコアリング
- インテント:購買シグナルの検知
- 会話解析:商談の可視化、育成
ここが混ざると、比較が崩壊します。
転職判断もブレます。
代表企業とプロダクト例(具体名)
- Sansan:Sansan / Bill One(請求書受領だが営業組織にも強い)
- Salesforce:Sales Cloud(世界標準)
- HubSpot:HubSpot CRM/Marketing Hub(中堅で強い)
- ジーニー:マーケティングSaaS(MA/周辺)
- Mazrica:Mazrica Sales(国産SFA)
Sansanは決算説明資料で事業進捗を開示しています。 Sansan+1
ジーニーも決算説明資料やIRで事業に触れています。 株式会社ジーニー Geniee,Inc. |+1
なぜ伸びるのか(営業現場の変化が直撃)
- 人が増えないのに、売上目標は上がる
- 属人的な営業を、仕組みにしたい
- データで改善したい
- AI活用で“型化”が進む
推測ですが、SalesTechは今後さらに「統合」が進みます。
点のツールが、面のプラットフォームに吸収されます。
この流れは海外が先行しています。
課題・リスク(SalesTechで多い失敗)
- 導入したのに入力されない
使われないツールは、解約リスクが上がります。 - 部門間で揉めやすい
営業・マーケ・情シスで利害が割れます。 - 競合比較が難しい
機能だけだと差が見えにくいです。
転職目線:SalesTech営業で身につく武器
- 数字で改善提案する力(KPI設計)
- 組織横断の合意形成(部門調整)
- “使わせる”運用設計の経験
将来、マネジメントやRevOps寄りにも伸ばせます。
営業キャリアの汎用性は高いです。
参考URL(この章で使える根拠)
- Sansan 2025年5月期 通期 決算説明資料:https://ir.corp-sansan.com/ja/ir/news/auto_20250714513500.html Sansan
- Sansan 2025年5月期 第2四半期 決算説明資料:https://ir.corp-sansan.com/ja/ir/news/auto_20250114550594.html Sansan
- ジーニー 決算説明資料一覧(一次情報の入口):https://geniee.co.jp/ir/library/briefing/ 株式会社ジーニー Geniee,Inc. |
- ジーニー 2026年3月期 第2四半期 決算説明資料(PDF):https://geniee.co.jp/wp/wp-content/uploads/2025/11/26-03_q2_ks.pdf 株式会社ジーニー Geniee,Inc. |
建設領域:施工管理SaaSはなぜ今伸びる?
建設は「建設 SaaS 将来性」「施工管理 SaaS 比較」で調べられます。
結論として、伸びしろは大きいです。
ただし、現場定着が最難関です。
建設SaaSが伸びる背景
- 人手不足が深刻
- 現場が分散し、情報共有が難しい
- 図面・写真・検査が紙に残りやすい
- 多重下請けで情報が途切れる
この「非効率の深さ」が、逆に市場機会です。
ハマると、導入が横展開します。
代表企業とプロダクト例(具体名)
- スパイダープラス:SPIDER+(施工管理)
- ANDPAD:ANDPAD(現場DX・施工管理)
- Photoruction:Photoruction(現場管理)
- KANNA:KANNA(施工管理)
- ダイテック:現場Plus(施工管理)
スパイダープラスは、決算説明資料でARR成長率などを示しています。 IRTV|上場企業の決算情報をショートムービーでわかりやすく+1
ANDPADは未上場で、詳細な財務の一次情報は限られます。
資金調達や提携のニュースはありますが、数字の確度は要確認です。 スピーダ スタートアップ情報リサーチ+1
施工管理SaaSの比較軸(ここを押さえると分かりやすい)
| 比較軸 | 具体例 | 営業での示し方 |
|---|---|---|
| ターゲット | 元請/協力会社/リフォーム | “誰が主に使うか”を固定する |
| 現場入力 | 写真・検査・指摘 | “スマホで完結するか” |
| 図面 | 図面共有・書き込み | “最新版が迷子にならない” |
| 定着支援 | 研修・運用設計 | “導入後が本番”を語る |
課題・リスク(建設SaaSはここで落ちる)
- 現場が使わない問題
UIと定着支援が弱いと厳しいです。 - 案件が長い
稟議・現場検証・横展開で時間がかかります。 - 個社対応が増えやすい
カスタマイズ要望が増え、利益が圧迫します。
転職目線:建設SaaS営業で強くなるポイント
- ドメイン理解(現場の工程・検査・品質)
- 定着支援(導入→横展開)
- “現場に刺さる”提案設計
ハマると武器が太いです。
ただし立ち上がりに時間がかかります。
短期成果だけを求める人は注意です。
参考URL(この章で使える根拠)
- スパイダープラス FY2025.Q1 決算説明資料(ARR成長率等):https://irtv.jp/wp-content/uploads/2025/05/%E3%82%B9%E3%83%8F%E3%82%9A%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%82%99%E3%83%BC%E3%83%95%E3%82%9A%E3%83%A9%E3%82%B9-2025%E5%B9%B412%E6%9C%88%E6%9C%9F%E7%AC%AC1%E5%9B%9B%E5%8D%8A%E6%9C%9F-%E6%B1%BA%E7%AE%97%E8%AA%AC%E6%98%8E%E8%B3%87%E6%96%99-2.pdf IRTV|上場企業の決算情報をショートムービーでわかりやすく
- スパイダープラス 2025年Q3 決算説明資料スクリプト:https://finance-frontend-pc-dist.west.edge.storage-yahoo.jp/disclosure/20251114/20251114502142.pdf Yahoo!ファイナンス
- ANDPADの会社・資金調達情報(一次ではなく整理情報。公式発表で要確認):https://initial.inc/companies/A-25063 スピーダ スタートアップ情報リサーチ
法務領域:LegalTech(契約管理・電子契約)は伸びるのか
「LegalTech 将来性」「契約管理 SaaS 比較」で調べる層向けです。
結論として、法務SaaSは伸びます。
ただし検討が長く、合意形成が難しいです。
法務SaaSが伸びる背景
- ガバナンス・内部統制が強まる
- 契約業務が属人化しやすい
- 監査対応で証跡が求められる
- 取引量が増え、管理が破綻しやすい
法務は「事故ると痛い」です。
そのため、価値が理解されると強いです。
代表企業とプロダクト例(具体名)
- LegalOn Technologies:LegalOn(契約審査・管理)
- 弁護士ドットコム:クラウドサイン(電子契約)
- GVA TECH:GVA assist(契約・法務支援)
- ContractS:ContractS CLM(契約ライフサイクル管理)
弁護士ドットコムは、決算説明資料でクラウドサイン等に触れています。 Yahoo!ファイナンス+1
契約管理SaaS比較(電子契約との違い)
ここを混ぜると比較が崩れます。
電子契約は「締結」。
契約管理は「締結後も含む管理」です。
- 電子契約:署名・締結、契約書の電子化
- 契約管理:台帳、更新管理、検索、条文リスク、承認WF
契約件数が多いほど、管理価値が出ます。
ただし、導入設計が重くなります。
課題・リスク(法務SaaSはこういう難しさ)
- 検討期間が長い
法務・情シス・経営で合意が要ります。 - 現行フローが複雑
会社ごとに契約フローが違います。 - 価格だけで決まらない
安さよりも“安心感”が重視されます。
転職目線:法務SaaS営業のキャリア価値
- 合意形成型の提案力が鍛えられる
- リスクとガバナンスの会話ができる
- エンタープライズ営業に近い経験になる
案件が長い分、数字の作り方が重要です。
パイプライン設計ができる人が強いです。
参考URL(この章で使える根拠)
- 弁護士ドットコム FY3/2025 決算説明資料(クラウドサイン等):https://finance-frontend-pc-dist.west.edge.storage-yahoo.jp/disclosure/20250514/20250514550046.pdf Yahoo!ファイナンス
- 弁護士ドットコム 決算説明会資料の入口:https://www.net-presentations.com/6027/20241113/kpd9jbkg/ ネットプレゼンテーションズ
医療領域:医療SaaSは伸びるが、参入も導入も難しい
「医療 SaaS 市場規模」「電子カルテ クラウド 比較」で調べる層向けです。
医療は課題が深いです。
一方で、導入や移行が難しいです。
医療SaaSが伸びる理由
- 医療機関の業務が複雑
- 人手不足が深刻
- 予約・問診・会計の効率化余地が大きい
- データ連携の価値が高い
ただし、医療は“止められない”業務です。
移行コストが高く、意思決定も慎重です。
代表企業とプロダクト例(具体名)
- メドレー:CLINICS(オンライン診療・予約等)、Pharms
- エムスリー:医療系プラットフォーム(SaaSというよりPF寄り)
- JMDC:医療データ(これもPF寄り)
- 電子カルテ系ベンダー:複数(クラウド化がテーマ)
この記事では「SaaS的にストックが積み上がる」観点で見ます。
メドレーは決算説明資料で医療PFの成長などに触れています。 Yahoo!ファイナンス+1
クラウド電子カルテの比較が難しい理由
ここは正直、一次情報だけで横比較は難しいです。
各社の詳細な機能比較は公開情報が限られます。
そのため「比較軸」を先に固定します。
- 移行のしやすさ(データ移行・サポート)
- 運用の現場適合(入力導線・カスタマイズ)
- 連携(予約・問診・会計・薬局)
- セキュリティと監査対応
推測ですが、医療は今後「連携」が勝負になります。
点の機能より、患者体験と院内業務の統合が価値になります。
課題・リスク(医療SaaSの注意点)
- 規制や制度の影響が大きい
変更が起きると、対応コストが跳ねます。 - 導入が重い
現場検証、移行、研修が必要です。 - 営業の立ち上がりが遅い
短期で数字を作るのは簡単ではないです。
転職目線:医療SaaS営業が向く人
- ドメインを学ぶのが苦にならない
- 信頼関係を積み上げるのが得意
- 長期案件でパイプラインを作れる
医療は“刺さる人には刺さる”領域です。
合うなら強い武器になります。
参考URL(この章で使える根拠)
- メドレー 2025年12月期 第3四半期 決算説明資料:https://finance-frontend-pc-dist.west.edge.storage-yahoo.jp/disclosure/20251114/20251114502620.pdf Yahoo!ファイナンス
- メドレー 2025年12月期 第2四半期 決算説明資料:https://finance-frontend-pc-dist.west.edge.storage-yahoo.jp/disclosure/20250814/20250814541421.pdf Yahoo!ファイナンス
業界特有の問題まとめ(超短縮)
- HR:運用が現場任せになり、入力・評価が定着しない(人事制度が会社ごとに違う)
- 法務(LegalTech):契約タイプや金額で承認ルートが分岐し、例外が多く設計が重い
- 経理:制度対応・承認フロー・証憑の扱いが絡み、現場に“追加作業”が増えると反発される
- 医療:止められない業務+連携・移行が重く、導入検証と研修が長期化する
- 建設:多重下請け・現場環境(電波/手袋/粉塵)で入力が進まず、定着が最大難所
- SalesTech:入力が「得」にならず、会議運用とKPIがズレるとExcel回帰する
業界ごとの問題一覧表
| 業界 | 業界特有の問題(短く) | 起きやすい理由(1行) | 現場での“症状” |
|---|---|---|---|
| HR | 定着しない(入力・評価が続かない) | 制度・評価ルールが会社ごとにバラバラ | 形だけ導入→結局Excel/属人運用 |
| 法務 | フローが複雑で設計が重い | 契約タイプ/金額/リスクで承認が分岐 | どこで止まってるか不明、差し戻し連発 |
| 経理 | “追加作業”化して反発 | 証憑・承認・制度対応で手順が増える | 二重入力、締め作業だけ残る |
| 医療 | 導入・移行が重く長期化 | 止められない+周辺連携が多い | PoC→研修→並行運用が長い |
| 建設 | 現場が使わず定着しない | 多重下請け+現場環境がハード | 写真/図面は使うが入力が埋まらない |
| SalesTech | 入力されずExcel回帰 | 入力メリット不明+部門KPIがズレる | ダッシュボード誰も見ない、会議はシート |
横比較:あなたに合う「伸びる業界」を選ぶ
ここが転職判断の核心です。
伸びる市場でも、合わないと地獄になります。
逆に、合えば爆発的に伸びます。
業界別の営業スタイル比較(転職目線)
| 業界 | 案件単価/期間の傾向 | 主な購買部門 | 求められる営業力 | 向く人 |
|---|---|---|---|---|
| 経理 | 中〜大 / 中 | 経理+情シス | 定着支援、横展開 | 運用を作れる |
| HR | 中 / 中 | 人事+経営 | 経営課題の翻訳 | 提案が好き |
| SalesTech | 中 / 中 | 営業+マーケ+情シス | KPI設計、部門調整 | 数字が好き |
| 建設 | 中 / 長 | 現場+管理部門 | 現場理解、導入設計 | ドメイン好き |
| 法務 | 中〜大 / 長 | 法務+情シス+経営 | 合意形成、信頼 | 大人の営業 |
| 医療 | 中〜大 / 長 | 院長+事務長+現場 | 専門性、信頼 | 学習耐性 |
「自分がどの戦い方が得意か」で決めていいです。
伸びるかどうかは、その次です。
転職前にやるべき企業研究(IR・決算・ニュースの読み方)
最後に、転職活動でそのまま使える型です。
「SaaS企業の将来性」を語るには、数字が必要です。
IRで最低限見る指標(営業でも押さえる)
- 売上成長率(YoY)
- ARR / MRR(開示があれば)
- 解約率(ロゴ/売上)
- ARPA/ARPU(単価の上がり方)
- 営業利益、調整後営業利益(定義に注意)
freeeはARRやARPUなどを決算短信に記載しています。 Yahoo!ファイナンス
ラクスもARRやストック比率、解約率の開示があります。 Yahoo!ファイナンス+1
面接で刺さる「業界理解」の答え方(テンプレ)
- その業界の課題(人手不足/制度/非効率)
- それがなぜ今、強くなっているか(外部環境)
- SaaSがどう解決するか(プロダクトの価値)
- 競合で何が違うか(機能ではなく運用差)
- 自分が勝てる理由(経験の接続)
この順なら、納得感が出ます。
無理に推奨する必要もありません。
「合うから行く」が一番強いです。
参考URL(この章で使える根拠)
- freee 決算短信(ARR等の一次情報):https://finance-frontend-pc-dist.west.edge.storage-yahoo.jp/disclosure/20250813/20250813540619.pdf
- ラクス 決算説明資料(ARR・解約率等):https://finance-frontend-pc-dist.west.edge.storage-yahoo.jp/disclosure/20251114/20251114503093.pdf
- SaaS市場の全体観(One Capital):https://onecapital.jp/perspectives/japan-saas-insights-2025 Yahoo!ファイナンス+2Yahoo!ファイナンス+2
まとめ:伸びるSaaS業界の選び方(結論)
- まず「業界の追い風」を見る
- 次に「プロダクトの勝ち筋」を見る
- 最後に「自分の得意な営業スタイル」と合わせる
伸びる業界は確かにあります。
でも、合わない業界に行くと消耗します。
この記事の比較を使って、納得して選んでください。


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